『やさしい嘘と贈り物』~Lovely, Still [映画のこと]
映画を観てきました
東京で上映している劇場が一か所しかなくて、
はじめていったのですが、
とっても小さくて、
そして、古き良き時代・・・という感じでした
スクリーンもちょっと小さかった
だけど、それを吹き飛ばすくらい、
すてきな物語でした。
前評判とか、
解説とかを読んでしまっていたから、
なんとなく、登場人物の間柄とかが、
わかってしまったのですが、
それでも、
最後、泣いちゃいました。
『私を忘れてしまった夫
もう一度あなたに恋をする 』
そんなキャッチコピーからなんとなく想像出来ちゃうでしょう?
主人公のロバートは、独りで暮らすおじいちゃんです。
スーパーに勤めています。
だけど、実際お仕事をしている様子はありません。
椅子に座って、デッサンをしているだけ。
スーパーの経営者マイクは、
常に、ロバートを気にかけます。
新たな事業の計画を持ちかけたり、
母の味を再現したという手作りクッキーを勧めたり、
採用する若者を「どうだろう?」と相談したりします。
ロバートに、いろいろな話を持ちかけるのです。
クリスマスが押し迫ったある日、
ロバートは、出会ったばかりのメアリーに恋をします。
そして、メアリーにデートに誘われます。
ロバートは新しい恋に戸惑い、
マイクにデートの相談をします。
レストランへ行くことにしたロバートは、
メアリーから、こう言われます。
「何があっても絶対にあきらめないで」と。
そして、2人は
「絶対にあきらめない」
と誓うのです。
あと数日でクリスマス。
ロバートはメアリーに渡すクリスマスプレゼント選びを、
マイクに手伝ってもらいます。
マイクは言います。
「これ、絶対に似合うから」
会ったことのないはずのメアリーの趣味を
知っているかのように次々にカートに商品を入れていきます。
そして、ところどころで、
マイクは、スーパーの『共同経営者』であることが
ほのめかされます。
メアリーの娘アレックスは、
ロバートとデートすることに反対します。
傷つくことをとても心配するのです。
ロバートはメアリーと会えることを楽しみにしていて、
毎日がとても楽しくて、嬉しくてウキウキしています。
メアリーも同じく楽しそうです。
アレックスの取り越し苦労で、
2人は、とても楽しい毎日を過ごすのです。
クリスマスイヴは、メアリーが招待されたパーティーに行きます。
アレックスも、マイクもいます。
マイクは、アレックスと
恋人同士のように仲良くこのパーティーに参加しています。
ロバートは、大勢の見知らぬ人たちに、緊張します。
だけど、そこにいるのは、ロバートをよく知った人たちばかり。
ロバートをみんなが気遣っているのです。
クリスマスの日、
ロバート、メアリー、アレックス、マイクの4人で仲良くご飯を食べます。
ソファーに並んで腰掛け、
簡易テーブルでご飯を食べるのです。
みんなが一方を向いていて、不思議な構図です。
だけど、とっても楽しく過ごします。
当然ですね。
だって家族だから。
みんな家族なんです。
メアリーは、
ロバートが日常を滞りなく送れるように、
薬を補充して、食料を買い足し、
壁に掛けられた絵を変えて、
安全に行動できるよう、
ふせんをいたるところに貼り付けます。
あれをしなさい、これはいけないとかかれたふせんを。
ロバートに気づかれないように、
こっそりと。
そんなメアリーを、
ロバートに忘れられることで、
また傷つくのではないかと
心配する娘アレックス。
何度出会って、何度恋に落ちても、そのたびに忘れられてしまう。
アレックス自身、ロバートに忘れられているのだから。
そのつらさは、誰よりもわかっているのです。
忘れられてしまうことほど、つらいことはないのですから。
ロバートを気遣う一方、
メアリーの気持ちも心配。
複雑な気持ちです。
マイクは、ロバートに
なんとか思いだしてほしいのです。
手作りクッキーを食べさせ、
「メアリーの味」を思い出させようとしたり、
新しい事業に参加させようとしたり。
母であるメアリーの趣味を
熟知しているから、
クリスマスプレゼント選びもなんのその。
スーパーでは、従業員がロバートを
「ロバート」と呼ぶことを徹底させているのも
おそらくマイクです。
みんなが、ロバートを
常に一人称で呼ぶのです。
「おとうさん」でも、
「おじさん」でも、
「お兄さん」でも、
「社長」でもなく、
「ロバート」と。
だけど、あることがらをきっかけに、
マイクはメアリーを「Mam」と呼んでしまいます。
スーパーの経営者マイクと
この町に越してきたばかりのメアリーが親子。
そして、マイクとアレックスが自分を「Dad」と呼ぶ。
なぜ?なぜ?
と混乱して、メアリーのおうちに上がりこみ、
立てこもります。
そこで、壁一面に飾られた写真を見て、愕然とします。
そこには、
メアリーとアレックス、マイク
そして、自分が写っているのです。
仲良く4人で、写っているのです。
スーパーの経営者として写っている自分の写真。
デッサンをしている自分の写真。
アレックスの卒業式の写真。
マイクの幼いころの写真。
自分とメアリーの若いころの写真。
メアリーは、家の外から
話しかけます。
『わたしたちは家族なのよ。
ずっと家族なの』
ロバートは、混乱の中倒れてしまいます。
ドアを押し破り家の中に入ったマイクたち。
倒れたロバートは、病院へ運ばれます。
病院で、メアリーは、ロバートに話しかけます。
「私はずっとあなたの妻よ」
ロバートはちょっとだけ思いだします。
前日にメアリーにプロポーズをしたこと。
2人で出かけたソリ。
幼いアレックスとマイクが駆け寄ってくるシーン。
そして、
ロバートとメアリーが向かい合い、手を取り合い、
それをアレックスとマイクが見守るシーンで、
エンドロールです。
カメラワークがすごいな、っておもいました。
家中に貼られたふせんを映さないよう、
アングルは考えられていて、
混乱したロバートが、いなくなったメアリーを探すシーンで
初めてふせんが見えるアングルで家中を映しだす。
マイクとアレックスは兄弟だけど、
一緒にいても不自然でないストーリーを作り出す。
ロバートとメアリーがキスするときや、街中を歩くときは、
クリスマスのデコレーションが、一斉に光り、ロバートのうち立つ心を表す。
そして、一番悲しいのが、
これがたった1週間でおこったことだということ。
12月19日の朝に目覚めたロバートが
恋をして、プロポーズをして、
そして、12月26日に現実を知らされる。
みんながやさしい嘘をついて、思い合って、
こんな形をとったんだなぁって思ったら、涙が止まらなかった。
東京で上映している劇場が一か所しかなくて、
はじめていったのですが、
とっても小さくて、
そして、古き良き時代・・・という感じでした
スクリーンもちょっと小さかった
だけど、それを吹き飛ばすくらい、
すてきな物語でした。
前評判とか、
解説とかを読んでしまっていたから、
なんとなく、登場人物の間柄とかが、
わかってしまったのですが、
それでも、
最後、泣いちゃいました。
『私を忘れてしまった夫
もう一度あなたに恋をする 』
そんなキャッチコピーからなんとなく想像出来ちゃうでしょう?
主人公のロバートは、独りで暮らすおじいちゃんです。
スーパーに勤めています。
だけど、実際お仕事をしている様子はありません。
椅子に座って、デッサンをしているだけ。
スーパーの経営者マイクは、
常に、ロバートを気にかけます。
新たな事業の計画を持ちかけたり、
母の味を再現したという手作りクッキーを勧めたり、
採用する若者を「どうだろう?」と相談したりします。
ロバートに、いろいろな話を持ちかけるのです。
クリスマスが押し迫ったある日、
ロバートは、出会ったばかりのメアリーに恋をします。
そして、メアリーにデートに誘われます。
ロバートは新しい恋に戸惑い、
マイクにデートの相談をします。
レストランへ行くことにしたロバートは、
メアリーから、こう言われます。
「何があっても絶対にあきらめないで」と。
そして、2人は
「絶対にあきらめない」
と誓うのです。
あと数日でクリスマス。
ロバートはメアリーに渡すクリスマスプレゼント選びを、
マイクに手伝ってもらいます。
マイクは言います。
「これ、絶対に似合うから」
会ったことのないはずのメアリーの趣味を
知っているかのように次々にカートに商品を入れていきます。
そして、ところどころで、
マイクは、スーパーの『共同経営者』であることが
ほのめかされます。
メアリーの娘アレックスは、
ロバートとデートすることに反対します。
傷つくことをとても心配するのです。
ロバートはメアリーと会えることを楽しみにしていて、
毎日がとても楽しくて、嬉しくてウキウキしています。
メアリーも同じく楽しそうです。
アレックスの取り越し苦労で、
2人は、とても楽しい毎日を過ごすのです。
クリスマスイヴは、メアリーが招待されたパーティーに行きます。
アレックスも、マイクもいます。
マイクは、アレックスと
恋人同士のように仲良くこのパーティーに参加しています。
ロバートは、大勢の見知らぬ人たちに、緊張します。
だけど、そこにいるのは、ロバートをよく知った人たちばかり。
ロバートをみんなが気遣っているのです。
クリスマスの日、
ロバート、メアリー、アレックス、マイクの4人で仲良くご飯を食べます。
ソファーに並んで腰掛け、
簡易テーブルでご飯を食べるのです。
みんなが一方を向いていて、不思議な構図です。
だけど、とっても楽しく過ごします。
当然ですね。
だって家族だから。
みんな家族なんです。
メアリーは、
ロバートが日常を滞りなく送れるように、
薬を補充して、食料を買い足し、
壁に掛けられた絵を変えて、
安全に行動できるよう、
ふせんをいたるところに貼り付けます。
あれをしなさい、これはいけないとかかれたふせんを。
ロバートに気づかれないように、
こっそりと。
そんなメアリーを、
ロバートに忘れられることで、
また傷つくのではないかと
心配する娘アレックス。
何度出会って、何度恋に落ちても、そのたびに忘れられてしまう。
アレックス自身、ロバートに忘れられているのだから。
そのつらさは、誰よりもわかっているのです。
忘れられてしまうことほど、つらいことはないのですから。
ロバートを気遣う一方、
メアリーの気持ちも心配。
複雑な気持ちです。
マイクは、ロバートに
なんとか思いだしてほしいのです。
手作りクッキーを食べさせ、
「メアリーの味」を思い出させようとしたり、
新しい事業に参加させようとしたり。
母であるメアリーの趣味を
熟知しているから、
クリスマスプレゼント選びもなんのその。
スーパーでは、従業員がロバートを
「ロバート」と呼ぶことを徹底させているのも
おそらくマイクです。
みんなが、ロバートを
常に一人称で呼ぶのです。
「おとうさん」でも、
「おじさん」でも、
「お兄さん」でも、
「社長」でもなく、
「ロバート」と。
だけど、あることがらをきっかけに、
マイクはメアリーを「Mam」と呼んでしまいます。
スーパーの経営者マイクと
この町に越してきたばかりのメアリーが親子。
そして、マイクとアレックスが自分を「Dad」と呼ぶ。
なぜ?なぜ?
と混乱して、メアリーのおうちに上がりこみ、
立てこもります。
そこで、壁一面に飾られた写真を見て、愕然とします。
そこには、
メアリーとアレックス、マイク
そして、自分が写っているのです。
仲良く4人で、写っているのです。
スーパーの経営者として写っている自分の写真。
デッサンをしている自分の写真。
アレックスの卒業式の写真。
マイクの幼いころの写真。
自分とメアリーの若いころの写真。
メアリーは、家の外から
話しかけます。
『わたしたちは家族なのよ。
ずっと家族なの』
ロバートは、混乱の中倒れてしまいます。
ドアを押し破り家の中に入ったマイクたち。
倒れたロバートは、病院へ運ばれます。
病院で、メアリーは、ロバートに話しかけます。
「私はずっとあなたの妻よ」
ロバートはちょっとだけ思いだします。
前日にメアリーにプロポーズをしたこと。
2人で出かけたソリ。
幼いアレックスとマイクが駆け寄ってくるシーン。
そして、
ロバートとメアリーが向かい合い、手を取り合い、
それをアレックスとマイクが見守るシーンで、
エンドロールです。
カメラワークがすごいな、っておもいました。
家中に貼られたふせんを映さないよう、
アングルは考えられていて、
混乱したロバートが、いなくなったメアリーを探すシーンで
初めてふせんが見えるアングルで家中を映しだす。
マイクとアレックスは兄弟だけど、
一緒にいても不自然でないストーリーを作り出す。
ロバートとメアリーがキスするときや、街中を歩くときは、
クリスマスのデコレーションが、一斉に光り、ロバートのうち立つ心を表す。
そして、一番悲しいのが、
これがたった1週間でおこったことだということ。
12月19日の朝に目覚めたロバートが
恋をして、プロポーズをして、
そして、12月26日に現実を知らされる。
みんながやさしい嘘をついて、思い合って、
こんな形をとったんだなぁって思ったら、涙が止まらなかった。